業界情報 「太陽光発電所の機器メーカ、EPC、O&M Top3」を公開しました

 発電所の公開情報をもとに、国内の太陽光発電所にて使用されている太陽電池とPCSのメーカ、EPC、O&Mの受託者について調査しました。

件数、DC容量のTop3は以下のとおり。

元データはニュースリリースなどの公開情報を収集した太陽光発電所データベースのため、他所で公開されている業界全体のシェアや実績ランキングとは異なる結果となっています。調査データの補足はページ下部参照。

太陽電池メーカ 件数 Top3

1位 京セラ
2位 シャープ
3位 ソーラーフロンティア

太陽電池メーカ DC容量 Top3

1位 Trina Solar(トリナ・ソーラー)
2位 京セラ
3位 東芝

PCSメーカ 件数 Top3

1位 TMEIC(ティーマイク: 東芝三菱電気産業システム)
2位 HUAWEI(ファーウェイ)
3位 SMA

PCSメーカ DC容量 Top3

1位 TMEIC
2位 HUAWEI
3位 富士電機

EPC 件数 Top3

1位 テス・エンジニアリング
2位 juwi自然電力
3位 ウエストホールディングス

EPC DC容量 Top3

1位 東芝
2位 九電工
3位 東洋エンジニアリング

O&M 件数 Top3

1位 リニューアブル・ジャパン
2位 芝浦グループホールディングス ※Grの九州メンテナンス
3位 juwi自然電力 ※Grのjuwi自然電力オペレーション

O&M DC容量 Top3

1位 東芝
2位 旭電業
3位 九電工


【考察】

●太陽電池

・件数
 ・各メーカの代理店である工務店の施工による情報公開
 ・日本製による信頼性のアピールによる情報公開
 が多いため、国内勢が上位を占めていると考えられる。
・DC容量
 特高案件での融資適格性や外資系事業者の採用実績から、生産量世界トップクラスのトリナが1位となったと考えられる。

●PCS

・件数
 TMEIC社が圧倒的で、小型分散型PCSを手掛けている海外2社が上位入り。
 小型分散型を採用して発電量を最大化した、という設計力のアピールのための情報公開が多いことも背景にあると考えられる。
・DC容量
 FIT初期の案件で採用が多い富士電機が上位に入っている。

●EPC、O&M

・件数
 自社Webサイトでの公開実績が多いところが上位
・DC容量
 特高案件を多数受注した企業が上位

【まとめ】

ランクインした企業は太陽光発電業界から「公開したい取引先」、つまり「高く信頼されている企業」といえる。つまり、「東芝」が最も信頼されているという結果となった。
また、東芝は大型案件のEPC実績が多いことも有り、自社製の太陽電池やPCS、O&Mでも上位となっている。

【データベース】

各社の件数やDC容量、また4位以下や、より詳細な分析が必要な場合は太陽光発電所データベースをお求めください。お買い求めいただいた際に、無料でご要望の分析レポートを作成します。
データベースの詳細はこちらから。

(集計方法についての補足)

・各社の公表実績の数字は不採用 ※個別案件の実績として公表されているもののみ採用
・案件が特定できない事例は除外 ※実績として掲載されていても「写真のみ」「都道府県名+容量のみ」など、案件を特定できる情報が不足している場合が該当
・同一案件で複数メーカの機器や複数社がEPCやO&Mを担当していた場合、重複して計上 ※割合が不明のため
・O&Mは「情報が公開された時点」の受託者のため、委託先変更により件数や容量が変動している可能性あり
・低圧分割や高圧分割案件は1件として計上
・発電所のデータ数は15,000件。その中で各種情報が公開されている案件について集計 
・O&Mは稼働済み案件のみ計上

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